今季最初の東海岸を2勝1敗で終え、サクラメントに戻ったキングス。
中3日置いて、日本時間の水曜(13日)に、4連敗中のブレイザーズと対戦します。
昨日はリラードがキャリアハイの60得点をマークしましたが、裏を返せば、ほかの選手が点を取れていないということ。
昨日、楽天TVでも中原雄さんがそんなことを指摘してました。
インサイドにけが人が多く、チーム状態が良くないのは確かでしょう。
ここでしっかりと勝っておきたいところです。
そして、憎っくき宿敵レイカーズとの決戦に臨みましょう。
◎キングスな人たち第2弾
さて、試合のない暇ネタ企画の「キングスな人たち」。
2回目の今日は、GMのディバッツです。
ブラデ・ディバッツ
通称 ブラデおじさん
役職 ゼネラルマネージャー
◎欧州出身選手の先駆け
旧ユーゴ出身。ヨーロッパ出身選手として、米国内の大学を経ずに、NBA入りし活躍した、先駆け的な存在です。
ユーゴのクラブチームから、89年のNBAドラフト1巡目26位でレイカーズから指名され入団。当初は英語も話せませんでしたが、カリームアブドゥルジャバーやマジックジョンソンからメンター的な指導を受け、チームにフィット。1年目でさっそくオールルーキー1stチームに選ばれました。その1stチームにはティムハーダウェイやデビットロビンソンも選ばれてましたね。
翌90-91シーズンには、NBAファイナルに出場。ジョーダン率いるブルズに敗れました。このファイナルは、ジョーダンのブルズの初優勝がかかり、しかも名門レイカーズとの対戦とあって、むちゃくちゃ盛り上がりましたねー。
レイカーズで7シーズンプレーした後、ホーネッツに移籍。
そこで2年やって、フリーエージェントになって、98-99シーズンからキングスに来たわけです。
キングスでは、クリスウェバーとともに、強力なフロントコート陣を形成。2001-02には、カンファレンスファイナルまで進み、7戦にもつれ込む大接戦の上、コービー&シャックのレイカーズに敗れました。
コービーは、もともとホーネッツに指名され、ディバッツとのトレードでレイカーズに行ったわけで、因縁があります。
ディバッツはその後レイカーズに戻り、2005年に引退。キングスでつけていた21番は永久欠番になりました。
その後、ディバッツは古巣パルチザンのクラブチームの運営や、レイカーズのスカウト、セルビアのオリンピック委員会の委員長などを経て、2015年に、オーナーのラナディーベの誘いで、キングスの副社長として雇われます。
でもその頃のキングスはやばかった。(今も?)
マイクマローンHCが解雇され、カールジョージに代わったばかりの混沌とした時期でした。そこで、ブラデおじさんは、当時のGMピートダレッサンドロ(現マジックのGM補佐)について、助言などをしていました。
◎失敗の繰り返し
キングスに来てからのディバッツは、苦難の連続でした。
2015年6月のドラフト前に、チームのエース・カズンズとジョージカールの確執が表面化。ディバッツは、カズンズのトレードを画策しますが、どれも失敗。ドラフト1巡目の6位で、ケンタッキー大学出身のセンター、ウイリーコーリースタインを指名。同じケンタッキー大学出身のカズンズもいることもあり、ケンタッキー大学のジョンカリパリをHC招聘に動いたものの、これも失敗。
さらに、サラリーキャップに空きを作るために、シクサーズに、ニック・スタウカスら3人と、将来のドラフト1巡目指名権2つを差し出すというサラリーダンプを断行(今年のドラフト指名権がなかったのは、そのせい)。
その浮いたお金で、ベリネリとロンド、クーフォス、オムリカスピを獲得しました。
しかし、ここまでしても、チームは強くなりませんでした。カズンズとカールの不仲は相変わらずでしたし。
◎GMに昇進
そして、ブラデはその年の夏に、ついにチームの副社長兼GMに就任します。
2015-16シーズンは、8シーズンぶりに30勝台に到達しましたが、またもプレーオフ進出を逃しました。シーズン後にジョージカールを解雇、デーブイェーガーをHCとして迎え入れます。
2016年のドラフトは、1巡目8位でサクラメント出身のマーキースクリスを指名しましたが、サンズと交渉し、ボギーの交渉権と、13位のパパヤニス、28位のラビシエリをもらいました。
パパヤニスとラビシエリはもうチームから去りましたが、ボギーを獲得できたのは、数少ないブラデの功績の一つ。
翌2017年は1巡目5位でフォックスを獲得。そして、10位指名権をブレイザーズと交渉して、15位と20位に交換。そこで、ジャスティンジャクソンとハリージャイルズを獲得。しかし、ジャスジャクは去年トレードで去り、ジャイルズはルーキー契約を更新しませんでした。
◎大黒柱カズンズとの別れ
この2017年はチーム大改革の年でした。
2017年のオールスターブレーク中に、カズンズをトレードでペリカンズに放出。
代わりに、ヒールドとタイリークエバンス、ギャロウェイ、ドラフト1巡目指名権をもらいました。結局そのドラフト指名権は、ジャスジャクとジャイルズになったわけですけど。
ヒールドが取れたので良しとしますか。
ペリカンズ側は、もっと悲惨で、何のメリットも残ってないですけど。
その2017年のドラフトでフォックスを指名します。
2017年に、若手主導に大きく舵を切ったわけです。
そして、2018年ドラフトでは、フォックスがくじを引いて、
何とドラフト1巡目の2位指名権をゲット。
ドンチッチ指名の声も多い中、マービン・バグリーを指名。
若手コアの主要メンバーをさらに加えました。
今年2月には、弱点のSFを補強するため、ディフェンス力もあり、人望の厚かったシャンパートと、ジャズジャグを放出し、ハリバンを獲得。
プレーオフ進出に向け、ブラデが理想とするチーム作りが着々と進んでいるように見えました。
シーズン後には、イェーガーを解雇し、旧知の仲であるルークウォルトンを招へい。
安定感のなかったコーリースタインとも再契約せず、FAで、アリーザ、コーリージョセフ、デドモンらを補強しました。
昨シーズン躍進した若手コアメンバーに、ベテランを加えて、適材適所の補強で、14シーズンぶりのプレーオフ進出を目指すシーズンですが、開幕から5連敗。その後、少し盛り返して3勝6敗。
そして現在に至るところです。
ブラデの評価は、シーズン終わってからにしましょう。
プレーオフに行ければ、彼の手腕ですし、
行けなかったら、評判のあまり良くないルークウォルトンを招聘した責任と、自分自身の責任も問われるでしょう。
まだプレーオフ進出の望みはまったく諦めていませんので、ブラデのチーム作りが功を奏すことを願って、チームを応援するしかないですね。
我々、キングスファンとしては、プレーオフに行ってくれれば、それでいいんですから。
頼みまっせ!ブラデおじさん!
GO KINGS!